コンテンツへスキップ

沖縄諸島から得られた日本初記録のサボテンニチリンヒトデ(新称)

先日、大先輩から送って頂いたヒトデ論文の要約と画像を紹介。

「こんな論文が世に出ているんだ!(゚д゚)!」
と思っていただけたら嬉しい限りです。

そして、
「俺もヒトデを研究してやるぜ!o(`・∀・´)ノ」
って方が生まれてきたら喜ばしい限りです。

ちなみに、論文を提供してくださった方からは快く掲載の許可を頂いております。

では、要約。

タイトル

 沖縄諸島から得られた日本初記録のサボテンニチリンヒトデ(新称)Seriaster regularis(棘皮動物門,海星綱,ニチリンヒトデ目)

 2008年1月にお金縄件粟国島沖の水深330m,また2009年7月に沖縄県本部町備瀬沖の水深129mから,有索無人遠隔操作探査機(ROV)によりニチリンヒトデ科の多腕性ヒトデ類Seriaster regularis Jangoux,1984を2個体採集した。このうち備瀬沖産の1個体は沖縄美ら海水族館で魚肉片やオキアミを餌料として飼育中である。本種は現記載地のニューカレドニア以外では南シナ海で報告があるものの,採集例に乏しく,今回の発見は日本初記録であるとともに,分布北限及び生息深度の大幅な更新を示している。採集個体の外部形態は現記載とほぼ一致しており,体表全面に鋭利な針状長棘が密生することからサボテンニチリンヒトデとして新称和名を提唱する。また本報告では本種を含めた日本近海産ニチリンヒトデ科ヒトデ類全種の検索を記す。

サボテンニチリンヒトデサボテンニチリンヒトデ口側

 

さらに、本論文を読み進めてみると…なるほど~
つまり、このサボテンニチリンヒトデってヒトデは今まで日本で発見されていなかったようです。
ニューカレドニアとか南シナ海からしか発見の記録が無かった。
しかも、住んでる深さが比較的浅い所(20-65m)だった。

それが、今回の調査で実はサボテンニチリンヒトデが沖縄の海、それも129-330mの深い所にも生息している事がわかったのです。

そして、今まではSeriaster regularisという種名だけで、日本語の名前(和名)が付いていなかったので、和名としてサボテンニチリンヒトデを提唱したということです。

他にも今回の分布からもっと学術的な事が言えるわけですが……眠くならないように「日本近くで今まで見つかってなかったヒトデが見つかったよ!」って事が分かってもらえれば嬉しいです(☆∀☆)

ちなみに、最後に日本近海産ニチリンヒトデ科全種の検索が載ってる…すげーー(゚д゚)!
これさえあれば、海で名前のわからないニチリンヒトデに出会ってもバッチリ対応できるね(´∀`)b

その他の掲載されていた画像。
[nggallery id=5]
ヒトデの体を顕微鏡でじっくり見ると感じで、骨格が折り重なっていたり、棘がビッシリあったりで面白いんですよ☆
最後の英語が画像の説明です。
頑張れる人は訳してみてね(・∀・)ノシ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です