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オニヒトデ

2011 年 4 月 18 日 コメントをどうぞ コメント

オニヒトデ
学名:Acanthaster planci
オニヒトデ

分類
 アカヒトデ目:Valvatida
 オニヒトデ科:Asteriidae

おそらく日本でもっとも有名なヒトデの一種ではないでしょうか?
その、外見的な恐ろしさもさることながら、サンゴ礁を食い荒らし、白化させているヒトデです。
サンゴを食べるヒトデは他にもマンジュウヒトデや一部のコブヒトデなのですが…オニヒトデの場合、団体さんで沖縄の海に押し寄せて、サンゴ礁はもちろん、サンゴを住処にする生物群集などの生態系にも打撃を与えるので困りものです。
サンゴを食べると言っても、バリバリと歯で食べるのではなく、腹側にある口から胃(反転胃と呼ばれる)をサンゴに押し当てて、胃液でとかしたサンゴのポリプ・共肉部を消化しているのです(体外消化)。

このオニヒトデの特徴をあげると…

 ●熱帯性のヒトデ
 ●腕の数が9~18本の多腕性で、頑丈な長く鋭い棘が密集
 ●2年ほどで成熟し、産卵を行うようになる(直径が20cmほど)
 ●直径30cmの雌個体が生む卵数は非常に多い「1200~2400万個」
  小さい卵を多く産むタイプの繁殖戦略。
 ●寿命は7、8年

1960年代、インド・西太平洋のサンゴ礁で始まったオニヒトデの異常繁殖は今も各地でサンゴ礁の大きなダメージを与え、観光資源である地域には特に大きな社会問題になっています。
オニヒトデの駆除がダイバーらによっても行われていますが、劇的な改善…とまでは至っていないようです。
この異常発生の原因には
 ・天敵のホラガイの乱獲
 ・台風の影響(南方からの幼生が大量にきた)
 ・工場排水で幼生の天敵が減少した(人為的な環境撹乱のため)
 ・自然現象
などが考えられている。

オニヒトデの駆除の方法も色々あり
 ・ダイバーによる直接駆除
 ・アンモニアやホルマリンを注射
これらが一般的であるが、中には面白いものに研究されている。

●ラッパウニ罠作戦
ラッパウニ 「ラッパウニ」から発見されたオニヒトデを引き寄せる化学物質を使って罠を仕掛け捕獲

※ラッパウニも毒を持っています!
 棘の無さそうな安全っぽい顔(?)をしているのに…要注意です!

 

●雑種作戦 
アカオニヒトデ近縁のアカオニヒトデとの種間雑種(オニヒトデとアカオニヒトデの子ども)がサンゴを食べないことから、オニヒトデの産卵期にアカオニヒトデの精子を散布して繁殖を抑える作戦。
←これがアカオニヒトデ

オニヒトデとアカオニヒトデのハイブリッド←オニヒトデとアカオニヒトデの雑種。
両方の特徴を持ち合わせている…らしい。
色は管理人が適当に付けただけです(^^;
青っぽいオニヒトデと赤色のアカオニヒトデ混ぜたら紫ヒトデができたりして…

 

最近では、岡山理科大の研究で、オニヒトデに酢を打ち込むと駆除できる事がわかったという話も聞いています。安価で扱いやすい酢なら使いやすいのでは…と思うのですが、根本原因の解明を期待したいです。

ちなみに、このオニヒトデは元々夜行性で、生息密度も低くサンゴ礁でも目立たない生物なのですが…大発生すると行動パターンが変化するそうです。
昼間もサンゴに群がって捕食しだすので、成長速度も早くなり、被害が加速的に増加していくことになってしまいます。

 

オニヒトデの棘には毒があり、人間も刺されると発熱したり、しびれ・吐き気が起きたりすることもあるので、沖縄などでの海水浴中に見かけた時も十分注意した方が良いです。

 

管理人が大学に研究していた頃に、一度だけオニヒトデとアカオニヒトデが研究室に届いた事がありますが…富山湾でみるヒトデとは迫力が違ったので、ヒトデマニアとしては若干興奮してました(^^;
その時の感想は、「あ~乾燥標本にして飾りたい(´∀`)」でした。

けど、あんなチクチクを標本にして部屋に飾ってたら、絶対女性にモテないだろう…と三十路を前にして思う管理人でした
「キャー、オニヒトデの乾燥標本素敵★(>ω<*)」という女性がいたら、それはそれで恐ろしい。

 

分布:インド洋と太平洋の熱帯や亜熱帯地域のサンゴ礁に住み、紀伊半島から八丈島まで生息域が広がる。

 

画像:ヒトデガイドブックより